2021.07.28
新卒保育士が保育園の面接で聞かれることは? はじめてのWEB面接もポイントを抑えて対策を

こんにちは、パーソンズの大藪です。
就職活動も終盤になると、面接を実施する園が少なくありません。面接と聞くと、ハードルの高さを感じてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
新卒の保育士であっても、今までに受験やアルバイトなどで採用面接の経験があるはず。しかし、今後の人生を大きく左右する就職活動での面接ともなれば、ことさら緊張してしまっても無理はありません。
面接をしっかりとクリアし、希望の職場に就職できるよう、新卒の保育士に向けたポイントを紹介します。
1.新卒保育士の面接のポイント
保育園における面接において、面接する園としては、次のような点に注目しています。
面接でチェックされる項目
- 人柄やマナー
保育士は、たくさんの子どもや保護者と接する仕事であるため、明るく快活で、人当たりが良いかどうかが重視されます。また、仕事として取り組む以上、真面目さも好まれ、言葉遣いや立ち振る舞いといったマナーにも注目されます。服装やメイクも同様です。
- やる気や気持ち
「やる気」や「気持ち」は、すなわち新卒保育士の内面です。おざなりな気持ちで就職活動をしている保育士よりは、「ここで働きたい」「保育士になりたい」といった熱意を持っている人のほうが、保育士として活躍してくれそうだと保育園側が感じられるでしょう。
- 知識と技術
新卒保育士ができるだけ早期に職場で活躍するためには、知識や技術が欠かせません。なお、知識や技術のうち履歴書に書いてあるものについては、面接時に具体的な質問が来るはずです。
保育園側は、採用する保育士はやがて「保育園の顔」として子どもや保護者と向き合う人材になってくれることを期待します。保育士だからと特別なことはあまり考えず、社会人として恥ずかしくない人材であることを、面接でアピールできるように準備しましょう。
2.新卒保育士の面接で聞かれる質問例
ここでは、面接時に聞かれることが多い質問の例を見ていきます。それぞれの質問でポイントになる箇所を押さえ、自分なりの回答を考えて練習しておきましょう。
面接で聞かれる質問例
- 「自己紹介をしてください」
保育士に限らず、どんな面接でも最初に聞かれる定番の質問です。挨拶のようなものですが、回答時の話し言葉や振る舞いなどがポイントになります。子どもや保護者とのコミュニケーションと同様に意識して、相手の目を見て明るくハキハキと答えましょう。
履歴書に書いてあることの確認になりますが、同じことを読み上げるだけではNG。履歴書に書ききれなかった長所や特技があれば、追加で話して興味を感じてもらえるようにしましょう。
- 「保育士になろうと思った理由は?」
この質問も定番ですが、「子どもが好きだから」といった回答が多くなりがち。だからこそ、工夫しがいのある質問でもあります。保育士を目指した時点で、多くの方々が「子どもが好き」だと言えるでしょう。ここでは、子どもが好きになったきっかけや、自分ならではの保育士にまつわるエピソードがあると効果的です。
「○○という経験をして、子どもと接することが好きだと気づいた」「子どもと接する機会があり、そのときにこんな体験をした」など、経験をふまえた話ができれば理想的です。
- 「この園を志望した理由は?」
志望する保育園の理念や、園ならではの特徴を事前に調べておき、どこに共感して志望したかを答えましょう。
「○○という理念に共感した」と端的に答えるだけではなく、例えば「△△という経験をして、□□が理想だと感じた。そうして就職先を探していたら、園の○○という理想を知り、共感できた」といった具体的に答えることがポイント。園の理念や方針に対し、本当に共感していることが伝わるような話ができるように考えておきましょう。
- 「どんな保育士を目指していますか?」「理想の保育士像はありますか?」
自分の特技や技術を活かした、具体的な回答ができれば理想的です。例えば、食物アレルギーに関する知識や興味があるならば、子どものアレルギーに寄り添った保育士になりたい、という回答もひとつ。
あるいは、尊敬する保育士の先輩がいるなら、その人の素晴らしさを紹介しつつ、目指す保育士像を話すのもいいでしょう。
- 「最後に何か質問はありますか?」
どんな面接でも最後に用意される、逆質問の機会です。園に対して疑問に思っていることがあればこの機会に質問すれば良いですが、少し調べれば分かることを聞いてしまうのは逆効果です。事前にホームページなどで園のことをしっかり調べて、それでも分からないことがあれば質問してみましょう。
なお、無理に質問を作る必要はありませんが、上手く聞くことができれば熱意をアピールするチャンスにもなります。
3.はじめてのWEB面接をスムーズに行うには?
近年は保育園の面接においても、実際に足を運んでの面接のみならず、インターネットを利用したビデオ通話による面接、いわゆる「WEB面接」や「リモート面接」と呼ばれるものが増えてきました。
保育園からWEB面接を指定されても対応できるよう、用意しておきたい機材や準備を確認しておきましょう。
WEB面接の準備と注意点
- 必要な機材
インターネットを利用したビデオ通話ができる機材が必要です。具体的にはスマートフォン、タブレット、パソコンのいずれかです。これらのうち、スマートフォンやタブレットにはほぼ全てカメラとマイクが付いていますが、パソコンの場合、カメラとマイクを追加しないと使えない場合があります。
なお、スマートフォンやタブレットを使う場合、手持ちは厳禁です。面接中に動かないよう、安定した場所に置きましょう。
また、指定された通話アプリ(WEB会議ツール)が使えることも確認しておきます。よく使われる通話アプリ(WEB会議ツール)は次のようなものです。
- Google Meet
- Microsoft Teams
- Zoom
- Skype
- 場所・背景を決める
まず、インターネットの回線が安定している場所が理想です。安定する回線接続は、パソコンの有線接続、公共施設ではない自宅などのWi-Fi(ワイファイ)です。公共施設のWi-Fiやスマートフォンのテザリングは接続が不安定になりやすいため、できるだけ避けることをおすすめします。
また、面接をする場所は、会話がスムーズに行えるよう静かな場所を選びます。必要ならばマイクの付いたヘッドフォン(ヘッドセット)を用意しましょう。
さらに自分の顔が相手にはっきり見えるよう、照明にも工夫したいところです。大がかりなライトを用意する必要はありませんが、照明や窓からの光が顔に当たる場所を選び、落ち着いて面接できるよう機材をセッティングします。
- 事前にアプリの起動を確認
必要な機材やインターネット回線を確認するためにも、面接本番の前にテストをしておくことが重要です。友人や家族に協力を頼み、本番に合わせた模擬面接をしておくと安心です。
- 目線の高さ
スマートフォンやタブレット、ノートパソコンを使ったWEB面接時にやってしまいがちなミスとして、目線より下にカメラを置いてしまうことが挙げられます。こうすると、顔の角度がカメラを見下すようになってしまい、カメラを通した印象が悪くなってしまいます。
座ったときにカメラ位置が目線の高さになるよう、台の上に機材を置いて高さを調節しましょう。
- 機材トラブル時の対応
いざ本番というタイミングで、何らかの理由でトラブルが生じてスムーズに面接できない可能性がありますので、緊急時の連絡先として電話番号を事前に確認しておきましょう。どうにもならないときは約束の時間より前に電話をして、事情を正直に話し、その後の対応を確認します。
なお、WEB面接の場合は、現場に面接の相手がいないことから、用意した回答をカメラの死角に置いて見ることも可能です。それ自体は悪いことではありませんが、メモを見ながら読み上げるようなことをしてしまうと悪印象になるので注意。できればメモを見なくても答えられるよう、事前にしっかり練習しておきましょう。
4.最後に
新卒保育士の面接であっても、基本的には他の職業の面接と大きくは変わりません。自分を見つめ直して、その職場で働きたい理由を自分なりに考えて伝えること。明るくハキハキと、みなさんの魅力をしっかりと伝えられるよう、また本番で緊張しすぎないよう、事前の練習が何より大切です。
誠意を込めて回答すれば、面接官はちゃんと見てくれるはずです。がんばってくださいね。