2022.03.30
保育園で実施したいマナーの練習とは?箸の持ち方や歯みがき指導方法のコツ

目次
こんにちは。パーソンズの大藪です。
あいさつや言葉づかい、食事中のマナーなど、わたしたちが生活していくうえで必要となるマナーにはいろいろなものがあります。間違えて身についてしまったものは、大人になるまで尾を引いてしまい、変わらないこともありますので、子どものうちから正しく身につけておきたいものです。
今回は、保育園で練習しておきたいマナー、なかでも食事にまつわる「箸の持ち方」と「歯みがき」についてご紹介します。
1.保育園で練習しておきたいマナーとは?
毎日の生活で必要なマナーにはどんなものがあるでしょうか。
子どもにとって生活習慣の基礎は、家族をはじめ周りの大人と対話しながら身につけていくもの。コミュニケーションをとりながら一つひとつ正しく身につくように、保育園でも指導していくことが大切です。
日常生活で必要なマナー
- あいさつ
- お返事
- 洋服の着脱(身だしなみ)
- 手洗い
- 歯みがき
- トイレ ほか
食事に必要なマナー
- 箸や食器を正しく持つ
- 姿勢を崩さない
- 口に物を入れて話をしない
- 立ち歩かない
- 音を立てて食べない ほか
子どもは大人の行動をよく見ています。周りの大人をお手本にして多くのことを学ぶのです。園児たちの良いお手本となるように、保育士自身も「見られている意識」を忘れないようにしましょう。
次に、多くの保育園が練習を実施している「箸の持ち方」と「歯みがき」とについて詳しく見ていきましょう。
2.保育園の「箸の持ち方」指導方法のコツとは?
スプーンやフォークを使い、一人で食事ができるようになった後に興味を持つのが「箸」です。スプーンでは転がって上手につかめないものも、箸ではいろいろな食材や料理がつかめ、自分で食べようとする意欲も高まります。
しかし、箸の持ち方は教えるのも覚えるのも難しいもの。実際、大人になっても正しく持てないという人も少なくありません。癖になってしまってから矯正するのは簡単ではありませんので、正しい持ち方を子どもの頃から身につけられるよう指導することが大切です。
家庭ではスムーズに練習が進まなくても、お友達が刺激となり、保育園では意欲的に練習する園児もいます。そんな園児たちを見守りながら、練習をしていきましょう。ここでは、具体的な方法や指導方法のコツをご紹介します。
指導方法のコツ
- スプーンの「鉛筆持ち」ができるようになったらスタート
箸を扱うのに必要な指先の運動が含まれる「鉛筆持ち」で、正しくスプーンが使えるようになったらスタートしましょう。スプーンの練習をたくさんすると、箸への移行がスムーズに。
- ゲームを取り入れる練習
スポンジやマカロニ、おはじきなどをカップからカップへ箸で移動させるゲームをやってみましょう。箸に興味をもてたり、箸に慣れてもらうのがねらいです。
- 一緒に箸を使ってみる
子どもは大人を見て真似をするのが大好き。園児と一緒に、楽しく食事をしながら練習するのも良いでしょう。保育士自身が身近な大人として、よいお手本になりましょう。
- 自分で箸を持って食べたいという意欲を持たせるようにする
食べることは楽しいことだ!と感じてもらうことが大切です。マナーばかり気にすると、食事の時間が嫌になることも。ときには園児たちが食べやすい方法に戻してもOKです。
箸づかいは一生のもの。楽しく食事をしながら、焦らずゆっくり練習していきましょう。
3.保育園の「歯みがき」指導方法のコツとは?
食事や正しい発音にも重要だといわれる「歯」。
乳歯が生えそろう3歳から、歯みがきの練習を始める保育園が多いようです。早い段階で正しい歯みがきを覚えることで、乳歯を健康な状態にでき、永久歯の虫歯リスクを減らします。
乳歯は虫歯の進行が早く、放置すると生え変わりや歯並びに影響を与えてしまうことも。抜けてしまうものだからと、ケアを怠ってはいけません。
ねらい・目的
- 習慣化させること
歯ブラシが使えない時から、うがいやガーゼを使用して口をきれいに。“飲食後は口の中を洗う”、“きれいになると気持ちがいい”という感覚を覚え、習慣化させていきます。
- 歯の大切さを教える
どうして歯みがきをしないといけないのか、しないと歯はどうなるのかを教えましょう。言葉の説明だけでは伝わりにくい場合は、絵本の読み聞かせが効果的です。
指導方法のコツ
- 手遊び歌やエプロンシアター
手や人形の動きを使って、歯みがきの動作やみがく順番などを見せます。「歯みがきをやってみたい!」と思ってもらえたら大成功です。
- 歯みがきをテーマにした紙芝居や絵本
歯みがきをテーマにした絵本や紙芝居は数多くあります。それぞれの年齢に合わせたものを選び、わかりやすく伝えましょう。
- 歯みがきタイムに音楽を流す
リズムに乗りながら歯みがきをしてみましょう。歯みがきがテーマの歌もたくさんあるので、「シュッシュッ」などと歌いながら手を動かすと覚えやすいかもしれません。
- 好きなキャラクターの歯ブラシを使う
好きなキャラクターやイラストの歯ブラシを使うのもおすすめ。気分が上がるような歯ブラシを用意し、「〇〇と一緒にみがこう!」などと声かけしてみても。
歯みがきに飽きてしまう園児もいるので、工夫して楽しく習慣づけができるようにしていきましょう。
4.最後に
箸や歯ブラシを口に入れて歩き回ってしまうなど、事故が起きやすい年齢でもあるので、目を離さないように安全対策をしながら練習をしましょう。また、感染症の予防などの衛生管理もしっかりと点検しましょう。
毎日通う保育園だからこその工夫をたくさん取り入れ、園児たちが楽しみながらマナーを身につけられるようになるといいですね。