2022.03.16
もうすぐ新学期!入園・進級の準備や引継ぎで保育士に必要なことは?

こんにちは。パーソンズの大藪です。
もうすぐ4月。入園や進級をひかえ、子どもたちもワクワクドキドキしていることでしょう。子どもたちやご家族はもちろん、保育士も安心して新学期を迎えられるように、しっかりと準備をして春を迎えたいものです。
期待と不安でいっぱいの新学期。余裕をもって対応できるよう、入園や進級を前に必要となる準備や引き継ぎについて紹介します。
1. 保育士が新学期に向けておこなう準備とは?
保育士にとって1年間で一番忙しい時期といわれる年度末。さまざまな行事もある多忙な時期だからこそ、抜けもれのないようにしっかり整理する必要があります。
まずは、必要な準備や引継ぎの内容、注意点について紹介します。
入園・進級準備
- 必要なこと
<入園・進級共通>
- 保育に関する書類作成(年間計画・指導計画)
- 教材の発注
- 行事の役割分担
- 保育室の環境整備(掃除・消毒・おもちゃや絵本などの破損チェック)
- 保育室の飾りつけ(室内飾り、誕生日表作成)
<入園>
- 入園式の計画、準備
- 新入園児の名前とプロフィールの把握
- 入園に際してのあいさつ文作成
- 新入園児へのプレゼントづくり
<進級>
- 進級式の計画、準備
- 前任からの引き継ぎ
- 在園児の名前とプロフィール把握
- 進級に際してのあいさつ文作成
- 荷物の移動
- 注意点
- 重要な書類作りも数多くあるので、漏れのないように確認しながら進める
- 園児のプロフィール(特にアレルギーや既往歴などの情報)は確実に把握する
- 一人ひとりにしっかり対応できるよう、いち早く園児の顔と名前を覚える
- ケガや感染症を防ぐため、園内を念入りに掃除、消毒する
- おもちゃや絵本などの破損もケガにつながる可能性があるため、しっかり確認する
新学期を迎えるにあたって、保育室の環境整備はより入念にしたいものです。きれいで安心できる場所にしてから園児達を迎え入れたいですね。
2.引き継ぎに必要なこととは?
新学期に向けて、進級の場合は新しい担任へ、卒園の場合は小学校への引き継ぎ業務があります。担当した園児たちについてしっかりと不備のないように伝えましょう。
引継ぎ内容
- 必要なこと
- 成長発達や家庭環境、健康状態の伝達
- 児童票や保育日誌など書類の引き継ぎ
- 小学校への引き継ぎ「指導要録」の確認
- 注意点
- 小学校への引き継ぎに使用する「指導要録(保育所児童保育要録)」は、園児の成長過程や性格、家庭状況など、保育に関する情報を記載する資料。学級編成や個別指導の参考に利用される重要な資料になるため、具体的に記録する
- アレルギーや既往歴の情報は、新しい担任に必ず引き継ぐ。もしもの時に適切な対応がとれるようにしっかりと伝える
- サポートが必要となる園児の情報共有は、特に大切。園児の状態や注意事項を詳細に伝達しておくと、引き継ぐ保育士や先生も安心して対応できる
細かく情報を共有しておくことは、トラブル回避にもつながります。次に担当する保育士や先生たちがしっかりと把握し、事前に適切な環境や準備できるようにすることが重要です。
3.園児や保護者に伝えることは?
新学期をひかえる…といっても、入園して新しく出会う場合、引き続き担任する場合、担任が変わる場合、卒園して見送る場合などさまざまな状況があります。これから1年間一緒に過ごす、あるいは過ごしてきた園児へはエールを、保護者の方には感謝を伝えましょう。
園児たちへ
子どもは、新しい生活にワクワクしながらも、変化に対して不安にもなりやすいものです。なかには、いつもと違った環境を考え、ストレスを感じる子も。入園・進級は「楽しい!ワクワクする!」と前向きな言葉を伝えましょう。ネガティブな言葉はNGです。うれしい気持ちが大きくなるような声かけを意識しましょう。
保護者の方へ
入園の場合、初めての園生活に不安を抱いている保護者の方も少なくありません。少しでも安心してもらえるよう、また不安な気持ちが和らぐように伝えましょう。「この保育士は、しっかりと相談に乗ってくれる」と思ってもらえるように話すことが肝心です。
また進級の場合は、この1年のご理解とご協力への感謝を伝えましょう。日頃あたたかい言葉をかけてくださった保護者の方に対しては丁寧にお礼を。加えて、最も印象に残っているエピソードから、この1年でのどれだけ成長したかを伝え、その成長を一緒に喜んでいる気持ちを伝えたいものです。
4.最後に
入園や進学を迎える新学期までの準備は山積みです。保育士にとっても大変な時期になりますが、余裕を持ってスタートがきれるよう、準備は早めに始めておくのがおすすめです。一つひとつ丁寧に準備や引継ぎを進め、みんなが笑顔で新学期を迎えられるようにしていきましょう。