2022.02.17
保育園の卒園式では何をするの?準備することや当日の流れを知っておこう

こんにちは、パーソンズの大藪です。
保育園で催される行事のうち、園生活の最後を飾る大切なイベントが「卒園式」です。園児や保護者にとっては、小学校入学を控える大きな節目であり、これまで親しんできた保育園や先生との惜別の日。保育士としては、しっかりと準備をして笑顔で見送ってあげたいものです。
今回は、卒園式についての解説をまとめました。初めて卒園式に関わるという新人保育士さんをはじめ、より良い卒園式を考えるベテラン保育士さんにとっても、参考になれば幸いです。
1. 保育園の卒園式に関する基礎知識
まずは、保育園で行われる卒園式について、基本的な知識を確認しましょう。
- 保育園の卒園式が行われる時期
保育園の卒園式は、小学校入学の前月にあたる3月の中旬から下旬にかけて開催されることが一般的です。具体的には、3月の15~25日ごろ。
ただし、保育園によっては特に希望された場合に限り、卒園式後の3月末まで子どもの預かりを続ける場合があります。
- 保育園の卒園式が行われる曜日と所要時間
卒園式が行われる曜日は、保育園により異なります。平日に開催する保育園もあれば、土曜や日曜など週末に卒園式を行う保育園もあります。
平日に行う場合は、参列する保護者の仕事の都合があることが多いため、早めに日程の連絡をすることが大切です。なお、卒園式本番の所要時間は1時間半から2時間程度が一般的でしょう。
- 保育園の卒園式で行われる主な内容
卒園式と言えば卒園証書の授与は定番のプログラム。そして、祝辞・式辞もこうした行事には欠かせません。さらには卒園の歌や、記念撮影も。保育園によっては、お別れ会や謝恩会が続く場合もあります。
2.保育園の卒園式に向けて準備しておくことは?
保育士は卒園する園児たちを見送る立場。無事に卒園式を運営するために、しっかり準備を済ませておかなければなりません。続いて、卒園式の準備についても紹介します。
準備すること
- スケジュールの確認
一番大切な情報は、卒園式の日時です。これが決定したら、保護者をはじめ関係者各所への連絡も滞りなく行いましょう。また、当日に向けた準備をいつからスタートするかなど、具体的な準備のスケジュールを作成します。
卒業証書など、外部の業者さんに依頼するものもあるでしょうから、発注と納品のタイミングも確認する必要があります。
- 装飾などの会場づくり
晴れの日を彩る会場づくりも重要です。先生や在園児お手製の飾り付けに加えて、卒業する園児たちにも腕を振るってもらい、「卒園制作」として作品を会場に飾るという方法もあります。参列する保護者の方にも、より楽しんでもらえる卒園式になることでしょう。
会場に飾る卒業制作を計画する場合は、いつから作り始めるかといったスケジュールもしっかり立てることが大切です。
- 進行表の作成
当日の流れと役割をまとめた進行表を作成しましょう。卒園式のプログラムを順に並べ、それぞれで必要なものをリストアップすれば、当日のミスは減らせるはずです。また当日をイメージした予行練習などを経て、完成度を高めていきましょう。
- 用意した物の保管場所の共有
卒園式に必要なものを用意しておくときに気をつけたいのは、どこに何が保管されているか、誰でも分かるようにしておくこと。管理を担当している人が不在時に、どこに何があるかが分からない状態で困ってしまう可能性も。保育士同士で情報の共有ができるようにしておきましょう。
- 当日に自分が着る服の準備
卒園式当日、担任以外の保育士はスーツ着用が一般的です。黒やグレーの落ち着いたフォーマルスーツにポケットチーフやコサージュなどで晴れやかな雰囲気を演出できると素敵ですね。
なお、卒園式当日のファッションについては、保育園が一定のルールを定めている場合があるので、事前に園長や先輩保育士などに確認しておくと安心です。
3.卒園式当日の流れ
ここでは一例として、卒園式当日の流れを紹介します。それぞれ、どんな内容かイメージしてみましょう。
おもなプログラム
①開式の言葉
式典には、必ず最初に開式の言葉があります。進行担当の保育士が担当することがほとんどです。この言葉でお祝いの式典がスタートします。
②卒園証書の授与
卒園式のメインプログラムです。名前を呼ばれ順番に登壇する園児たちに、一人ひとり卒園証書を手渡します。園児が緊張してしまうことも想定し、繰り返し事前に練習しておくことが大切です。
③式辞・祝辞
保育士や園児、保護者の代表などが登壇して祝辞を述べます。誰が担当するか、登壇する人はどこで待機するかなど、事前にしっかり準備しておきましょう。また、受ける側の園児や保育士のお辞儀なども練習しておきましょう。
④卒園の歌
園児たちによる合唱です。成長した園児たちの一生懸命な姿に、保護者だけではなく、ともに成長を見守ってきた保育士も目頭を熱くする場面です。
⑤閉式の言葉
開式の言葉と同様に、対のプログラムとして最後に閉式の言葉があります。これでお祝いの式典も終了です。
⑥記念撮影
卒園式の流れで記念撮影をする保育園も多いでしょう。スムーズに進行するために、撮影するスペースをしっかり決めておくことが望ましいですね。撮影スペースの背景を飾り付けておくと、なお良いでしょう。
⑦お別れ会・謝恩会
ひととおりの式を終えた後に、お別れ会や謝恩会が催される保育園があります。フォーマルな催しである卒園式に対し、お別れ会は楽しい雰囲気で園児たちを送り出すもの。保育士はじめ保育園の職員や在園児が、卒業する園児たちに向けて歌やダンスなどの出し物をします。
一方、謝恩会とは保護者側が主催するもので、園児たちがお世話になった保育園・保育士へのお礼にと企画してくれるものです。一緒に成長を祝いましょう。特に準備することはありませんが、保護者の方や園児たちに伝えたい感謝の言葉など、考えておくと安心です。
4.最後に
保育園の卒園式について解説してきましたが、いかがでしょうか。
保育園によって違いはありますが、社会情勢によっても内容が変化するイベントです。昨今の社会情勢をふまえ、どのように工夫すればより良い卒園式にできるかを考えることも大切です。ずっと見守ってきた園児たちの晴れの舞台、しっかりと準備をして、安心して当日を迎えましょう。