2021.08.11
保護者を招く懇談会。スムーズに進める方法やポイントは?

こんにちは。パーソンズの大藪です。
保育園や幼稚園でのイベントに欠かせないのが、保護者を招いて開かれる「懇談会」。当日は保護者と直接親睦を深められるいい機会ですが、「スムーズに進行できるだろうか?」と、不安に思ったり緊張したりする方も少なくありません。
今回は、そんな不安を取り除くための準備の仕方から当日の流れ、進行のコツまで細かく解説していきます。
1.懇談会とは?
懇談会は保護者とゆっくり話し、保育士と保護者の信頼関係を築けるチャンス。また、園の方針や園児たちの普段の様子を共有することで、保護者の不安を解消させることができます。
懇談会の目的
それでは、懇談会の目的をいくつかに分けて説明していきます。
- 園の方針を伝える
園の方針を保護者の方々に直接お話できる機会はなかなかないはず。先ほどもお伝えしましたが、懇談会で「園やクラスの方向性」を知ってもらえば、保護者の不安も解消でき、安心して子どもを園に預けることができます。特に、新入園児や進級後のクラスではこれから「どのようなクラスにするか」をしっかりと説明しておきたいですね。
- 子どもたちの様子を共有する
保育士の方々は、普段から保育日誌や連絡帳で園児たちの様子を記録していると思いますが、懇談会で各園児の様子を直接伝え、振り返りをすることで、保護者と一緒に園児の保育環境について考えることができます。また、家庭の保育状況も保護者に聞くと、それぞれに合わせた保育計画が立てやすくなるでしょう。
- 保育士と保護者の信頼を築く
保育士と保護者は、普段の送迎時間で顔を合わせる機会はありますが、なかなかゆっくりと話す時間は取れないこともあるでしょう。懇談会でゆっくりとコミュニケーションを取り、保護者の子育てに対する不安解消や相互理解を深めることで、園と保護者の関係がより強化されます。
- 保護者同士の交流を育む
親睦を深めるため、保護者同士にも悩みを共有できる交流の場を設けましょう。保護者の中には緊張している方もいるので、喋りやすい環境を保育士が作ってあげるといいですね。
2.懇談会の進め方
懇談会の目的を確認し、少しずつ当日のイメージができてきたと思います。次は、懇談会の進め方を学んでいきましょう。
準備をしっかりと行う
懇談会を行う際には、事前の準備が大切。ここで何を準備しておけば良いのか、しっかりと把握しておきましょう。
- 園児たちの様子をまとめておく
懇談会の一か月前から園児たちの様子、一か月間の成長をまとめておくことで、保護者へ各園児の保育状況をスムーズに伝えることができます。あわせて、クラス全体の課題や目標、保護者への質問も準備しておくといいですね。
- プログラムを作っておく
当日のタイムテーブルや内容を作成しましょう。特に、保護者の自己紹介は緊張を解くために挨拶のテーマを決めておくと、流れが滞る心配もありません。保護者に渡す資料にプログラムを載せておけば、会全体の流れを把握しやすいです。
当日の流れ
準備が終われば、いよいよ本番です。次は、当日はどんな流れで行うのかを確認します。
- あいさつ
まずは、保育士からの始まりの言葉。ここで、あいさつと日頃の感謝を伝えましょう。年度初めの場合は、保育士の自己紹介も交えて話すと親しみやすくなるでしょう。
- 自己紹介
次に、保護者からひと言ずつ自己紹介をしてもらい、場を和ませます。「子育ての悩み」、「子どもとの休日の過ごし方」など、簡単なテーマを決めておくと保護者の緊張もほぐれるかもしれません。
- 園児たちの様子を報告
直近の園児たちの様子や成長を、保護者の方に話しましょう。聞き手がイメージしやすいように、成長の流れやエピソードを伝えると良いです。同時に園の方針も伝えられるとよりイメージがしやすいでしょう。年度の最初に行う懇談会の場合は、クラスの目標や保育計画を話すと、保護者も安心して子どもを園に預けられます。
- 連絡事項
園のルールなど、保護者に改めて伝えたいことや、確認事項を話します。また、ここで役員決めの相談を持ちかけても良いでしょう。
- 保護者からの相談
質疑応答の時間を設けることで、保護者からの悩みを伺いましょう。このとき、「何か悩んでいることはありますか?」と自分から声をかけてあげることも大切です。
- 終わりのあいさつ
質疑応答が落ち着いたところで、終わりのあいさつをします。「いつでも気軽に相談してくださいね」と、親しみやすいあいさつで締めくくると、保護者との関係もより近くなるかもしれませんね。
3.懇談会をスムーズに進めるためのコツ
では、懇談会を計画通りに流れ良く進めるにはどうしたらいいのでしょうか?ここでは、懇談会のポイントをいくつかに分けて、スムーズに進めるコツを紹介していきます。
- タイムテーブルに沿った進行を
タイムテーブル通りに時間が管理できていないと、ほかのプログラムに影響してしまうことも。また、予定通りに終わらなければ、保護者の方々に迷惑をかけてしまうこともあるかもしれません。
- 和みやすい雰囲気をつくる
保護者の緊張をほぐすのも、保育士の腕次第。リラックスできるよう、こまめに声をかけ、発言しやすい雰囲気をつくりましょう。保護者同士が交流できるような場をつくれば、自然と温かい雰囲気になるでしょう。
- その場で答えられない質問は保留にする
質疑応答は、保護者との信頼関係を築く大事な時間。質問されて分からないことがあれば安易に答えず、「園で相談してみますね」などと伝え、質問を持ち帰るようにしましょう。
4.最後に
懇談会は、保護者との関係を築く重要なイベント。分からないことがあれば、経験豊富な先輩に相談してみましょう。より園児や保護者に寄り添った保育を行うためにも、有意義な時間にできるといいですね。