2021.01.27
節分の豆まきを楽しもう!園児に伝えたい由来や必要な準備とは

目次
こんにちは。パーソンズの大藪です。
2月は「節分」の行事を予定している保育園もありますよね。「豆まき」をしたり「恵方巻」を食べたりするだけでなく、それぞれの意味や由来をしっかりと教えることも保育士の役割です。
今回は保育園で楽しめる節分の過ごし方をご紹介。毎年恒例だからこそ、園児が興味をもてるような内容に見直してみましょう。
1.園児に伝えたい「節分」の意味
節分の豆まきや鬼にも昔から大切に伝えられてきた由来があります。節分の意味を理解して、園児の疑問に答えられるようにしましょう。
節分の由来
節分とは厄を払い、新しい1年の幸せを願う行事のこと。「季節を分ける」という意味があり、昔は季節の変わり目(立春・立夏・立秋・立冬)の前日のことを言いました。とくに春は1年のはじまりとして大切にされてきたことから、現在は立春の前日である2月3日のみが、節分の日とされています。
鬼は昔から「悪いこと」「邪気」の象徴とされ、季節の変わり目はとくに邪気が入りやすいと言われていました。穀物には邪気をはらう力があると言われたことから、節分には「福豆」と呼ばれる炒った大豆を撒いて悪いものを追い出したのが豆まきの由来。また豆を食べることで「無病息災」を祈るとされており、今の年齢より1つ多い“数え年”の分だけ食べるのが一般的です。
また「恵方巻き」も、福を巻き込んで食べるので縁起がいいと言われています。決められた方角を向いて無言で食べきる風習も、節分ならではの特徴です。
園児への「節分」の伝え方
節分のイベントに向けて、あらかじめ園児に由来や意味を伝えておくとより楽しく過ごせますよ。ただ説明するだけでなく、遊びを交えて楽しみながら文化に触れることで、自然と理解が深まるでしょう。
- 一緒に節分の準備をして伝える
豆まきで使う「枡」や「鬼のお面」を園児と一緒に準備するのがおすすめ。「これは何に使うの?」と園児が興味をもつことで、節分について学ぶきっかけにもなりますよ。
- 絵本を使って伝える
節分をテーマにした絵本を読み聞かせてみるといいでしょう。最近では鬼やお面、豆まきに関連した“しかけ”がある「しかけ絵本」や印象に残りやすい数え歌の本など種類も豊富なので、園児の年齢や伝えたいことに合わせて絵本を選ぶといいですね。
- 節分の歌や遊びで伝える
童謡「豆まき」を一緒に歌ったり、豆まきをゲームのように工夫して遊んだりすると節分のイベントが楽しい思い出として記憶に残るでしょう。たとえば豆まきは鬼のイラストを使った「的あてゲーム」にするなどの工夫で、楽しみながら自然と伝統的な風習を理解できるようになります。
2.節分に向けて準備しておくこと
節分の日に豆まきのイベントを行うためには、手作りアイテムなどの事前準備が必要ですよね。今回は園児も一緒に楽しめる簡単な工作アイデアを紹介していきます。
豆まきの準備
保育園での豆まきは「衣装づくりが大変そう…」「本物の豆を使うと園児の誤飲が心配」など、不安に思う方も少なくないでしょう。手作りの衣装やアイテムで、安全で楽しい豆まきにしましょう。
- 鬼のお面や帽子を作る
紙皿や画用紙で鬼のお面を作ってみましょう。目や口の部分を切り抜いて髪の毛は毛糸で再現。色を塗って、画用紙で作った角や牙などを付けるとより鬼らしくなるでしょう。園児がお面を怖がってしまう場合は、鬼の頭を再現した帽子にするのもおすすめです。紙皿に毛糸と角をつけて、ゴム紐などで頭に固定できるようにしておきましょう。
保育園で豆まきをしない場合は、園児が鬼のお面を作るワークショップを行ってみてはいかがでしょうか。鬼の顔のイラストを印刷して塗り絵を用意すると、園児が好きなようにアレンジできておすすめ。また、持ち帰ることで思い出にもなり、保護者の方にも喜んでもらえるでしょう。
- 鬼のパンツを作る
鬼のパンツを作るときは、黄色のポリ袋を半ズボン丈に切り取り両面テープなどでズボンの形になるよう張り付けていきます。ウエスト部分は三つ折りにしてゴムを通し、黒色のポリ袋でトラ柄になるよう模様を付ければ完成です。本格的な衣装が作れなくても、鬼の特徴的な部分を再現するだけで、豆まきがさらに盛り上がりますね。
- 豆や枡を準備する
豆まきでは本物の豆を使ってもいいですが、園児の誤飲を防ぐためカラーボールや丸めた新聞紙などで代用するのもおすすめです。投げて使うのでやわらかいものを準備しましょう。
豆を入れる「枡」などは、上半分を切った牛乳パックや紙コップなどをデコレーションするだけ。鬼のイラストなどを描いてあげると園児が喜んでくれるかもしれませんね。また、リボンや太めの毛糸などで持ち手をつけると持ちやすくなりますよ。
恵方巻の準備
恵方巻を保育園で作る場合は、園児の食品アレルギーなどに注意して具材を選ぶようにしましょう。一般的な具材はかんぴょうやキュウリ、伊達巻などですが、園児の年齢に合わせて食べやすい具材にアレンジしてあげると、楽しく恵方巻を食べてもらえますよ。
3.節分の日の過ごし方のポイント
保育園での節分を楽しく過ごすためには、当日の過ごし方にも注意すべき点があります。園児が安全に行事を楽しめるように配慮を怠らないことも大切です。
怖すぎない鬼役を演じる
当日は保育士が鬼役となって、園児たちに「鬼は外、福は内!」と豆を投げてもらうことが多いですよね。豆まきは鬼を追い払うのが目的なので、園児を怖がらせすぎないように工夫が必要です。
たとえば、豆を投げられたらすぐに逃げるようにすると園児は「豆を投げたら大丈夫」と安心できるでしょう。
豆の誤飲に注意する
節分には豆を食べる風習があります。園児が豆を食べる際には、喉に詰まらせないよう注意が必要です。とくに豆まきの後は、落ちた豆を拾って食べてしまう子や遊びながら食べてしまう子もいるでしょう。乾燥した豆はうまく咀嚼できず、そのまま飲み込んでしまう危険もあります。
豆による子どもの窒息事故を防ぐために、消費者庁では“豆・ナッツ類を3歳頃までは食べさせない”よう注意喚起を行っています。保育園で豆を使う際は保育士が見守り、最後の後片付けまでしっかりと行うようにしましょう。
恵方巻の意味を食べて学ぶ
本来、恵方巻は丸かぶりで食べるのが基本ですが、保育園では安全のため園児が食べやすい大きさに切りましょう。食べる前に「方角」と「無言で食べること」を園児に伝えておくと、恵方巻の意味を理解することにつながりますよ。保育園で作る場合は、園児たちの前で作って見せてあげると、どんな具が入っているのかわかるので食育の一環にもなります。
4.最後に
節分の由来や豆まきの意味を知ることで園児も行事への関心がうまれ、興味をもって過ごせるはずです。保育園での節分の過ごし方を工夫して、園児が安全に楽しめるよう準備していきましょう。