2020.09.02
声が通る保育士になるためには?正しい発声や喉のケア方法をマスターしよう

目次
こんにちは。パーソンズの松枝です。
日頃から大きな声で呼びかけることの多い保育士。園児たちとの会話はもちろん、紙しばいや絵本を読み聞かせたり、歌をうたう日もあるでしょう。
そんな保育士のなかにも、上手く声が通らず、園児たちの大きな声に負けてしまうと悩んでいる方や、喉が枯れて声が出なくなってきてしまったという方も多いのではないでしょうか。今回は、声が綺麗に通る保育士になるために、特訓やケアの方法をご紹介していきます。
1.声が通らない原因とは?
もともと声が小さい人や、声が枯れてしまう人は、なぜ綺麗に声が通らないのでしょうか。その原因を探ることで練習方法を導き出し、解決策へとつなげていきましょう。
発声方法が間違っている
大きな声を出すときや歌うときに、正しい発声方法を知らないままに喉から声を張り上げたり、長時間喋り続けていると、喉や声帯へ負担がかかってしまいます。その結果、声が枯れてしまったり、こもったような聞き取りにくい声になってしまうのです。
姿勢が良くない
発声や呼吸法においても重要なのが姿勢。顎が上がっていると喉がしまってしまうだけでなく、猫背にもつながります。猫背になると肺が圧迫されるため、息を十分に吸うことができず胸式呼吸になってしまいます。胸式呼吸は呼吸が浅くなるため、声が安定しない原因に。
喉を酷使している
保育中には、園児たちの遊ぶ声に混ざって声を張りながらコミュニケーションをとったり、読み聞かせを続けたり、何曲も歌をうたうこともあるでしょう。日常的に喉を使い続けているとダメージが蓄積し、だんだん疲弊してしまいます。
2.声が通るようになる練習方法
声が通らない原因に心当たりはありましたか? 元気な声で園児とコミュニケーションをとりたいときに声が小さくて伝わらない、声が枯れてしまって話しにくい…そんな支障は避けたいところ。楽に声が通るようになるために、効果的なトレーニングをご紹介していきます。
腹式呼吸を身につける
ひとくちに腹式呼吸といっても、さまざまな方法が唱えられていますが、「鼻からゆっくりと息を吐き出しながら、お腹をへこませる」「鼻から息を吸いながら、お腹を膨らませる」という動きを交互に繰り返す方法が一般的です。
このときに大切なのが、“横隔膜”を意識すること。お腹をへこませると横隔膜は上がり、お腹を膨らませると横隔膜が下がります。横隔膜を大きく使うことで、楽に息を吸えるようになり、息を吐く力が強まることで「通る声」になるでしょう。
腹式呼吸が上手くいかないときは、仰向けに寝転がってみてください。睡眠中は自然と腹式呼吸をしているため、リラックスして寝転がることでコツが掴めるはずですよ。
共鳴発声のトレーニングをする
人の身体には、声が反響する「共鳴腔」という空間があります。この共鳴腔は口や鼻のことで、声帯の振動から発せられる音を響かせることで増幅させる仕組み。ピアノやギターなどの楽器と同じです。共鳴発声を身につけるためには、咽頭腔、口腔、鼻腔を大きく広げるイメージで声を発する練習をしてみてください。腹式呼吸も同時に行うことが重要なポイントですよ。
保育中は常に正しい姿勢をキープする
園児と同じ目線になるようにしゃがんだり、上半身を曲げることも多いかもしれません。そんな中でも、ときには肩の力を抜いて、顎を引くことを心がけてみましょう。自然と背筋が伸び、息がしやすくなるはずです。普段の保育中に取り入れることで、意識的に改善していくことが大切ですよ。
3.喉を痛めないためのセルフケア
腹式呼吸や共鳴発声を身につけても、ときには喉が疲れてしまうことも。声帯や喉を痛めないためには、日ごろから休息やケアを心がける必要があります。
喉の乾燥を防ぐ
保育中にもできる限り、水分を十分にとって喉を潤しましょう。園児たちの水分補給の時間に、一緒に水分をとるのがおすすめ。また、積極的にマスクをし、こまめにうがいをすることで乾燥を防ぎましょう。
喉を休ませるタイミングを作る
仕事が終わった後や、保育園が休みのときには、必要以上に歌ったり話しすぎないようにしましょう。また、喉だけでなく身体を休めるためにも睡眠は十分にとるようにしてくださいね。
むやみに大声を出さない
保育中には常に大声で話すのではなく、必要に応じて適切な声掛けを心がけるようにしましょう。散歩や外遊びに出かけたときなどは、外の音にかき消されないように声を張ることもあります。喉から無理に声を出すのではなく、腹式呼吸や共鳴発声を意識してみてくださいね。
4.最後に
園児とのコミュニケーションのために欠かせない「声」。聞き取りやすい声が出せるようになることで、園児だけでなく保護者との会話もスムーズに進むでしょう。正しい発声とケアを学んで、声が綺麗に通る保育士を目指したいですね。