2020.03.11
保育士としてトイレトレーニングはどうするべき?排泄自立支援のコツを解説

目次
こんにちは、パーソンズの松枝です。
低年齢児のお世話をする保育園では、子どもが自分でトイレに行き排泄をする「トイレトレーニング」にも取り組みます。保育士のなかには、「どうやって進めたらいいのだろう…」「思い通りに成功しない…」と頭を悩ませる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、トイレトレーニングをうまく進めるための「排泄自立支援」について解説していきましょう。
1.保育園で行う「トイレトレーニング」
子どもが日中の大半を過ごす保育園では、どのようにトイレトレーニングを進めていくのが良いのでしょうか。
絵本などでイメージづくり
スムーズにトイレトレーニングを始めるために、まずは子ども自身がトイレでの排泄に意欲的になることが大切です。例えばトイレに関する楽しい絵本を読むことで、排泄のイメージづくりをしましょう。
トイレへと促す声かけ
絵本などでトイレでの排泄についてイメージができるようになったら、子どもをトイレへと促す声かけをします。
ポイントは、命令口調ではなく明るく前向きに声をかけること。「おしっこ出るかな?」「トイレに行ってみよう!」などと楽しく声かけをします。タイミングとしては、お昼寝終わりや食事の前など、生活リズムに合わせて定期的に便座に座る機会を作ると良いでしょう。反対に、遊びに夢中だったり機嫌が悪いときは、できるだけ声かけを避けるよう意識してくださいね。
成功を感じてもらう
子どもにとって「トイレでの排泄に成功した」という体験は大きな自信になります。そのため、一度でもトイレで排泄できたらたっぷりと褒め、自信をつけさせてあげましょう。成功体験を積み重ねることで子どもはやる気をだして取り組めるようになり、トイレトレーニングの成功に近づきます。
2.トイレトレーニングを始めるタイミング
いつからトイレトレーニングをスタートするかは子どもによって異なります。「◯歳になったら始めよう!」ではなく、個人の成長に合わせて始めることで、無理なくスムーズに進めることができるでしょう。
主な判断基準は以下の通りです。
- ひとり歩きができ、トイレまで歩くことができる
- 簡単な意思の疎通ができる
- 「わんわん、いた」など2語文が話せる
- 排泄の感覚が2〜3時間空く
3.トイレトレーニングに行き詰まったら
「最初は順調だったのに、急に失敗するようになった」「トイレに行くこと自体を嫌がる」など、トイレトレーニングの悩みは子どもによってもさまざま。保育士も焦ってしまいがちですが、その子のペースに合わせて進めましょう。
褒めて自信をつける
前述のように、トイレトレーニングにおいて褒めることや自信をつけることはとても重要です。排泄がうまくいかなくても「ズボンを下ろすことができた」「トイレに座れた」といった小さな成功に対して、いつも以上に丁寧に褒めると良いでしょう。失敗をとがめたり、子どもの自尊心を傷つけるような言葉は逆効果です。
トイレ環境を整える
トイレに行くこと自体を嫌がる子には、「トイレは楽しい場所である」ことを理解してもらうことから始めましょう。そのためには、トイレ環境を整える必要があります。今までおむつで排泄していた子どもにとって、トイレは見知らぬ世界です。怖いところではないということを分かってもらうために、トイレは明るく清潔に。そして壁面を楽しく飾り付けるなど、安心感を与えられる場所にしましょう。
4.最後に
トイレトレーニングは、子どもの成長を理解しそれぞれに合わせたペースで進めることで、負担も少なくスムーズになります。根気のいる取り組みですが、ゆとりを持っておおらかな気持ちで取り組みましょう。
もちろん家庭との連携も大切です。保育園任せになってしまわないよう、園での様子を伝えるなど情報を共有し、保護者と一緒にトイレトレーニングを進めていきましょう。