2020.02.12
保育園の年間行事を総まとめ。必要な準備を把握して、スムーズに進めよう

こんにちは、パーソンズの松枝です。
保育園では、1年間に多くの行事が開催されます。例えば、子どもたちが伝統と季節に親しみを持てる行事や、保護者が子どもたちの成長を感じられるイベントなど。保育士は1年間の行事や、必要な準備をきちんと把握しておき、みんなの思い出に残る特別な日を演出するようにしましょう。
1.春の行事
春はポカポカ陽気と桜の開花、そして出会いの季節。子どもも大人も新しい年度のはじまりに胸を膨らませています。
入園式・進級式
入園式は、新しいお友達を園に迎える大切な行事です。子どもだけでなく保護者も一緒に付き添い、子どもの入園を喜びます。入園式のあとは、保護者と担任で懇談会を行うところも多いでしょう。入園することで、初めて親元を離れることに不安を抱く親子もいらっしゃいます。温かい雰囲気で場を和ませられるよう心がけましょう。
また、すでに入園している子どもたちのために「進級式」を行う園も。こちらは基本的に保護者の参加はなく、保育士と子どもだけで行います。子どもの学年が上がり、新しい担任や新しい仲間との出会いを一緒にお祝いしましょう。
こどもの日
5月5日は、子どもの成長を祝う「こどもの日」。こいのぼりや兜を制作したり、こいのぼりの歌を歌います。園によっては「こどもの日の会」のイベントを行うところも。子どもたちには、いつも親や祖父母、保育士、地域の人など多くの人に愛され見守られていることを伝えるとともに、周りの人たちへの感謝の気持ちを持てるように促しましょう。
遠足
新年度初めての遠足は、気候が良い春に行うことが多いでしょう。なかには、保護者も一緒に参加する「親子遠足」であることも。保育士として、事前の下見やタイムスケジュールは必須。しっかりと準備をしてのぞみましょう。
また遠足は、子どもが保育士やクラスのお友だちと親睦を深める良い機会です。普段から子どもたちに遠足先の話をする、食べたいお弁当をテーマに制作してみるなど、遠足が楽しみになるような活動を取り入れておきましょう。
2.夏の行事
基本的に、保育園には夏休みがありません。子どもたちは元気いっぱい毎日を楽しみます。プールがある保育園ではプール開きを行うこともありますので、ケガや事故に気を配りましょう。
七夕
七夕の由来でもある、織姫と彦星のお話などを分かりやすく歌や絵本などで伝えましょう。歌にも出てくる「笹」に願い事を書いた短冊を吊るす際には、事前に笹を準備しておく必要があります。
ほかにも、笹飾りや吹き流しなどを制作したり、「七夕まつり」としてお祭りイベントを開催する園もあります
保育参観
保育園での生活に慣れてきた初夏には、保育参観が行われることが多いでしょう。普段の園での生活を見たことのない保護者の方々は、特に楽しみにしている行事です。
一番の目的は、子どもたちが園でどのように過ごしているのかを見ていただくこと。子どもたちがいつもどおり楽しく過ごせるような準備をしましょう。他のクラスの先生に協力してもらって事前に予行演習をしておくのも良いですね。
3.秋の行事
さわやかな秋晴れの下、保育園の一大イベント「運動会」が開催されます。
運動会
運動会は保育士や子どもたちだけでなく、保護者の方にとっても非常に大切なイベントです。保育士はまずはプログラムを決め、子どもたちと一緒に練習をしたり、並行して飾り付けや衣装製作などの準備も行います。プログラムは年齢によって異なりますが、未満児クラスの子どもたちも参加できるよう、歩けなくても披露できる演目も考えましょう。
また、秋とは言え「残暑が厳しい」なんて日も。毎日の練習を頑張る子どもたちの体調にも、しっかり気を配ってくださいね。
敬老の日
9月の第3月曜日は、お年寄りに感謝の気持ちを伝える「敬老の日」です。プレゼントを作ったり、実際に祖父母を招いて歌やダンスでもてなしたり、近隣の老人ホームなどに慰問に伺うことも。
子どもたちがお年寄りに感謝と親しみを持てる、優しい気持ちを育みましょう。
作品展
「芸術の秋」でもあるこの時期、園児の作った作品を展示する「作品展」を行う保育園が多いでしょう。主に保育士が決めたテーマに沿って作品を制作。テーマは子どもたちの興味のあること、楽しんでいることから決めると良いでしょう。
お友だちと共同制作をしたり、自分の考えているものを形にすることで、大きな自信と成長につながります。また、完成した作品だけでなく作るまでの過程や制作の様子も重要。しっかりチェックしておき、保護者に伝えてあげましょう。
4.冬の行事
1年間の締めくくりとなる冬。これまでの集大成となる生活発表会や、卒園式が行われます。
餅つき
日本の伝統行事でもあり、食育の一環として取り入れられている餅つき。自宅で杵と臼を使って行うことは少なくなったため、保育園で餅つきができるのは貴重な経験です。
そんななか、特に保育士が注意したいのは安全面です。杵と臼はとても重いので、ケガをしないように気をつけましょう。ついた餅は食べやすいサイズにまるめ、食べているときは喉につまらせないよう絶対に目を離してはいけません。また、手洗いや消毒で衛生を保つことも忘れずに。
生活発表会
2月頃に行われることの多い生活発表会は、1年間の頑張りをみんなの前で発表する場です。演目は劇や合奏、ダンスなどさまざま。子どもたちの1年間の成長と頑張りをしかと感じることができ、保育士も保護者も感動に包まれます。「保護者に良い発表を見せてあげたい!」と張り切ってしまいがちですが、主役はあくまで子どもたち。子どもたちの気持ちを優先に、柔軟にクラスや発達にあった題材を考えて練習しましょう。
卒園式
保護者だけではなく、保育士にとっても感慨深い最後の大きな行事が卒園式です。毎日ずっと近くで成長を見守ってきた子どもたちとの別れは、こみあげてくるものがありますね。
子どもたちにとっては保育園生活最後の晴れ舞台!旅立ちを精一杯盛り上げ、いつまでも思い出に残る卒園式にしましょう。
5.最後に
保育園の年中行事は、子どもたちや保護者の思い出になるだけでなく、心の成長にもつながる大切なものばかり。より有意義なものにするためにも、保育士としてそれぞれの行事の目的やねらいを把握した上で、取り掛かりましょう。