2019.10.30
子どもの成長に大切な「外遊び」の狙いと注意点

こんにちは!パーソンズの松枝です。
子どもが大好きな外遊び。子どもの体力の低下や運動不足などが話題となる昨今ですが、これは「子どもが運動不足になった原因として、スポーツや外遊びに不可欠な要素である時間、空間、仲間の3つの減少が考えられる」と、文部科学省は提言しています。子どもの成長に「外遊び」は欠かせません。保育者として「外遊び」の狙いや注意点を今一度認識し、外で思いっきり子どもを遊ばせましょう!
1.保育園での「外遊び」の本当の狙い
子どもは、自然の中でのびのびと遊ぶことで、体を動かす楽しさを味わいます。また、体の機能の発達が促され、安全についての構えも身につける効果も。また外遊びは、視覚・聴覚・嗅覚・触覚を使うことから、さまざまな感覚が刺激されます。近年ゲームやスマートフォンなどの電子機器の発達で「視覚優位」となりつつある子どもたちの発達に、良い影響を与えてくれるでしょう。また外遊びにより、子どもの好奇心や探究心も育ちます。「人」として生きる大切なことを、自然と子どもたちに教えてくれるのですね。
2.代表的な保育園の外遊び
こちらでは、代表的な遊具とその目的をご紹介します。
ブランコ
子どものバランス感覚を養ってくれるブランコ。体中の筋肉に刺激を与えるので全身を支える筋力も付きます。また「どこまで高くこげるだろう?」というチャレンジ精神や、「これ以上は危ない!」という危機管理能力も身につけることができます。
すべり台
すべり台は「登る」「しゃがむ」「すべる」などさまざまな動作が体験できる遊び。一番の楽しみであるすべり降りるときは、高低差のスピード体験で勇気や運動神経を身につけられます。
鉄棒
回転したり逆さになったり、運動の基礎能力を養うことができるのが鉄棒。握力はもちろん、ジャンプ力や体を支える腕の筋力も鍛えられるでしょう。
砂場
他の遊びと比べ運動量が少なく思える砂場遊びですが、実は子どもの発達にもたらす効果はたくさんあります。手を動かすことで自然と手先が器用になり、想像力や集中力、忍耐力も高まります。お友達と一緒に遊ぶことで、社会性が身につく効果も。
鬼ごっこ
昔からの子どもの外遊びと言えば鬼ごっこ。道具がなくても遊ぶことができ、走り回ることで基礎体力が向上するのはもちろん、協調性やルールを介した社会性が身につきます。
3.「散歩」も大切な外遊びのひとつ
3歳未満の乳児の場合、遊具で遊んだり、ルールを守って遊ぶことはまだ難しいことも。そのような場合、外遊びのひとつとして「散歩」をするのが良いでしょう。園内では見つけられない花や虫などに触れることで、感受性や好奇心が育ちます。列から離れず先生やお友達と一緒に行動することで、協調性も身につけることもできるでしょう。
4.外遊びで保育士が注意すべきこと
子どもたちにメリットだらけの外遊びですが、保育士は安全面をしっかり配慮する必要があります。
- 熱中症
特に紫外線が強い夏場は、必ず帽子を着用し、水分の補給も定期的に行いましょう。子どもの様子を常に把握し、体調不良のサインを見逃さないように気をつけてくださいね。
- 日焼け
日差しにも注意が必要です。子どもは大人よりも紫外線による影響が大きいと言われていますので、砂場で遊ぶ際には、日除けなどをつけて日影をつくってあげると子どもたちも安心して遊べます。また、夏場でも袖のある服や日除けに1枚はおれるものを用意し、帽子はつば付きにするなど配慮しましょう。
- 虫刺され
登園前に虫除けスプレーなどで事前に虫除け対策をしてもらうよう、ご家庭に呼びかけておくことが好ましいです。そして園では、外に出るときに1枚上着を着用するよう子どもたちに促しましょう。
- 危険な場所の回避
危険な場所は事前に保育士がチェックして配慮します。真夏の暑い時間は、鉄棒やうんていなど鉄製遊具での火傷の危険性もあります。また不審者情報なども常に確認しておくべきですね。
5.最後に
外遊びは子どもの発達の基礎をつくり、体力づくりや情操教育に欠かせない大切な経験です。子どもが思いっきり遊べるよう保育者は注意深く見守り、子どものすこやかな成長を促しましょう。