2019.10.16
保育士に多い職業病。腰痛の原因と対策

こんにちは!パーソンズの松枝です。
保育士をしていると、先生の間でよく共通の話題となるのが「腰痛」の悩み。しかし、いくら腰が痛くても、子どもの元気に負けないようにがんばらなくてはいけないシーンも。
そこで今回は、なぜ保育士が腰痛になりやすいのか、腰痛の原因と対策について紹介していきます。
1.保育士の職業病とも言える「腰痛」
保育士にとって「腰痛」は、切り離せない大きな悩みです。夢を叶えて保育士になったのに、腰を痛めて泣く泣く退職…なんて話も。もはや保育士にとって腰痛は職業病と言えるでしょう。腰を痛めた場合、一番の治療は安静に過ごすことだと言われています。しかし仕事をしていると、なかなか完治までじっくり休むなんてことはできませんよね。腰が痛いのに、さらに腰に負担をかけ続けると、より悪化してしまうことにもなりかねません。そうならないためには、腰痛になる原因を把握し、早めに予防することが重要です。
2.腰痛になりやすい保育中のシーン
子ども目線でしゃがみこんだり抱き上げたりと、腰痛になりやすい動作がとても多い保育士の仕事。具体的にどのようなシーンが腰痛になりやすいのでしょうか。
- 子どもを抱きかかえる
乳幼児の保育を行う保育士は、毎日のように子どもを抱っこしてあやしています。抱き上げたり下ろしたりするときに前かがみになる姿勢や、子どもを上に持ち上げる動作は、腰に大きな負担を与えます。
- おむつ替え
まだトイレで排泄ができない乳幼児は、おむつ替えが必須です。おむつを変えるとき、保育者は通常床面に子どもを寝かせ、しゃがみながら前かがみの姿勢になって交換します。このしゃがむ、前かがみになる動作が腰を使うため大きな負担に。
- トイレや着替えの介助
トイレや着替えがまだ自分でできない乳幼児は、保育者がズボンを脱がせたり、お尻を拭いてあげたりします。そのとき子どもの目線の高さまでしゃがむ動作が、おむつ替えと同じく腰への負担へとつながります。
- 運動
体力勝負という一面もある保育士の仕事。子どもと一緒に外を駆け回ることも大切な仕事です。しかし柔軟な子どもたちの遊びに付き合っていると、体がついていけず突然ぎっくり腰になってしまうことも。
- 長時間の事務作業
外で思いっきり遊ぶ反面、連絡帳や保育日誌、クラスだよりを書いたりと、机の前で長時間事務仕事をすることもある保育士の仕事。長時間同じ体勢を保っているのも腰には悪影響です。
3.腰痛になる前に!保育士の腰痛予防方法
このように、どうしても腰に負担がかかる動作が多い保育士ですが、事前に対策することで腰痛を予防することができます。
- 自分が腰痛になりやすいことを自覚する
日々の心がけ次第で腰痛の発生を減らすことができます。まずは「保育士の動作は腰痛になりやすい」ことを自覚し、予防することを意識して生活しましょう。
- 正しい姿勢
腰を無理に反ったり曲げたりせず、自然な姿勢を保つことが大切です。また座り仕事が続くと、腰回りの筋肉が固くなり血流が悪くなります。長時間同じ姿勢でいることは避け、体をできるだけ動かすようにします。
- しっかり腰を落として作業をする
保育士に多い「しゃがむ」「持ち上げる」の動作は、膝を曲げて腰を下に落とすように意識すると、腰への負担が少なくなります。また、中途半端に前かがみになることは避けましょう。
4.もし、腰痛になってしまったら…
それでも腰痛になってしまったら、さらに悪化させないようにしっかりケアを行いましょう。
湿布やコルセット
症状に合わせて湿布やコルセット、骨盤ベルトなどを活用してみましょう。湿布は、慢性的な痛みの場合には温湿布が適していますが、ぎっくり腰などの急な痛みには冷湿布が適します。コルセットや骨盤ベルトは体を固定することで、腰の痛みを和らげてくれます。
病院や接骨院
痛みがひどく、いつまでも続く場合は、もしかしたら重大な病気が隠れていることも。無理せず早めに病院に行きましょう。
一度整形外科の専門医に診察してもらい、その後医師との相談の上で接骨院や整体などで痛みをほぐしてもらうと良いでしょう。
5.最後に
子どもたちの保育は体力勝負。常に自分の体調を意識しておかないと、気がついたときには症状が悪化してしまっていることにもなりかねません。保育士として元気に働き続けるためにも、腰を大切に、予防・対策をしてくださいね。